2023年日本冷凍めん協会研修旅行in燕三条 開催レポート
日本一の金属加工の集積地で、ホンモノに触れる。
2023年7月25日~26日の1泊2日。RMK会員企業より30名の方にご参加いただき、金属加工で世界的に有名な新潟県燕三条地域にて研修を行いました。
金属加工といっても、燕三条地域では主に「食」にかかわる製品を製造しています。カトラリーや調理道具、包丁や鋳物鍋などの製造工程を間近で見学するとともに、豊かな川の恵みにより数多くの野菜・果物を栽培する、燕三条の農業も体感しました。
食材と道具をトータルで体験し、小さな町工場の集積地である燕三条がなぜ世界的にも注目を集めるのか、その所以やブランド構築等を学ぶ機会となりました。
1日目 ①昼食~自己紹介
燕三条駅に集合後に、燕市にある老舗の割烹「明治屋」にて、昼食と自己紹介タイム。
食事は、地元燕三条の食材のお弁当に、この日特別にご用意いただいた、山崎金属工業のカトラリーを使用して。
このカトラリーは、ノーベル賞の晩餐会で使用されているカトラリーで、大変貴重な機会となりました。
1日目 ②山崎金属工業 工場見学
ノーベル賞晩餐会のカトラリーをつくる山崎金属工業のものづくりを間近で体感。「ホンモノ」を生み出す努力と研鑽された匠の技を、工場内やギャラリーを案内いただき学ぶことができました。そして、山崎金属工業ではカトラリーの価値の伝え方にもひと工夫がされており、参加者の皆さんが唸り声をあげていました。
1日目 ③SUWADA(諏訪田製作所)見学
燕三条地域は、元々観光スポットとなる景勝地や温泉はありませんが、現在は「産業観光」において日本のトップランナーというべき地域です。燕三条には「オープンファクトリー」と呼ばれる、見せる工場が様々に存在していますが、そのフラッグシップともいえるSUWADA(諏訪田製作所)を見学させていただきました。
ここは、工場というよりもまさにひとつのテーマパークのような存在。施設内にはレストランやショップもあり、地元三条市出身の有名人「ジャイアント馬場」の愛車であるキャデラックも展示されていました。
工場内には、SUWADAの人気商品である「ニッパー型爪切り」の破材で製作したブランキングアートや照明器具も飾られており、とても工場とは思えない洗練された空間となっていました。
1日目 ④夕食~燕三条イタリアンBit
見学が終わり、夕食&懇親会は燕三条を丸ごと味わえるイタリア料理店の燕三条イタリアンBitで。
日中に見学させていただいた山崎金属工業の山崎工場長もゲストとしてご参加いただき、参加者皆さまの交流の機会といたしました。
この、燕三条イタリアンBitは、燕三条の食材とカトラリーや調理道具を丸ごと体感できることをコンセプトとしたお店です。
現在は、銀座、大手町にも店舗を構えており、都内でも味わうことができます。
この日は、お酒も新潟にこだわり、新潟の日本酒や、新潟のワイナリー「フェルミエ」のワインなども堪能いたしました。
2日目 ①庖丁工房タダフサ 見学
三条市は鍛冶の町として栄えてきました。最長2年待ちのパン切り庖丁を含む基本の3本・次の1本シリーズが人気。昔ながらの手仕事で作る庖丁工房タダフサのモノづくりの現場は迫力満点でした。
2日目 ②ON THE UMAMI 見学、サラダの試食
ダシやめんつゆを製造する(株)フタバが運営するON THE UMAMIと併設のカフェumamito cafe。カフェの隣にはアクアポニックスというお魚を活かした循環型の農法で、無農薬・オーガニックの野菜を栽培している施設があり、見学させていただきました。
また、畑ではだしパックを製造する中で生まれてしまう、鰹節の端材を肥料としてすき込んだ栽培を行い、umamito cafeで使う玉ねぎやさつま芋を栽培しているのだそうです。
元々は業務用をメインとしたダシやつゆを、一般消費者向けにリブランディングし販売している店舗では、皆さん興味深く商品を手に取っていました。
2日目 ③渡辺果樹園~「燕三条畑の朝カフェ」
農林水産大臣賞を受賞した果樹園。西洋梨ル・レクチェやシャインマスカットを栽培。土づくりの匠が生み出す味わいはSUGALABOをはじめ数々のシェフに支持されています。
この渡辺果樹園では、燕三条の農業ブランディングの一環として2011年より取り組まれている「燕三条畑の朝カフェ」のスタイルで昼食とシャインマスカットの袋掛け作業を体験。
燕三条の農・商・工が連携し、この地で採れた食材とテーブルウエア、アウトドアブランド「スノーピーク」製のテーブルやイスなどを使用し演出された空間で、畑の豊かさと生産者の想いを感じました。
ランチは、近隣の加茂市でイタリア料理店「サントピアット」を営む、桑原シェフによる新潟の食材を使用したパニーニを味わいました。
2日目 ④三条特殊鋳工所 見学
三条特殊鋳工所は、鋳物工場です。元々は、自動車の部品などを製造する下請け工場でしたが、自社ブランド「UNILLOY(ユニロイ)」を立ち上げ、ホーロー鍋、鋳物フライパンが現在爆発的に人気となっています。
猛暑日に火を使う熱い鋳物工場の見学となりましたが、鋳物ならではの大迫力の工場見学と、「完成するまであきらめない」と強く心に誓い、製品づくりに邁進した、モノづくりの熱き魂を学ぶことができました。
参加者の声を一部ご紹介します
企業様に個性やこだわりが感じられ、スケジュールも詰め過ぎず全体的に大変満足しております。次回もタイミングがあれば是非参加させて頂きたいと思います。
今回参加させて頂き、食にまつわる事を食材目線ではなく、違う目線から物を見る事ができ非常にいい経験となりました。
この度は誠にありがとうございました。普段の業務では経験することができなことをたくさん経験させて頂き、とても刺激的な2日間でした。燕三条にはまだまだたくさんの企業様があるとお聞きしましたので、是非またお伺いしてみたいと思いました。
猛暑の中での研修となりましたが、ご参加いただきありがとうございました
猛暑が続く中、暑い工場の見学となりましたが、食にかかわるモノづくりやブランド構築など、参考となるところがあったのではないかと感じます。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。